2025年度入職式(春)(院長)

さいたま記念病院では、2025年4月1日に看護補助者4人、看護師3人、事務員2人、理学療法士(PT)1人の計10人が入職しました。

今回は、入職式(入社式)に関して、私の新人時代の思い出も含めて記載します。

 

1)最近の入職式事情

入社式(入職式)は、職場全体として新入社員を歓迎するための式典で、「入社してくれたこと」に対して幹部や先輩社員などから感謝を伝える場です。同時に新入社員の気持ちが引き締まり、モチベーション(やる気)が向上することを期待して行います。従来は、広い場所にみんなが集合して行う入社式(リアル)が普通で、当日に懇親会や社内レクリエーションを取り入れることで、新入社員と先輩社員が交流することも目指しました。しかし、最近ではオンラインでの入社式も増えているようです。

2)新入社員に贈る言葉

政治家、経営者、芸術家などは多くの名言を残しています。一部のみをご紹介します。

手塚治虫氏(漫画家、医師):物語はここから始まるのだ。

松下幸之助氏(松下電器創業者):石の上にも三年という。しかし、三年を一年で習得する努力を怠ってはならない。

稲盛和夫氏(京セラ創業者):どんな仕事でも喜んで引き受けてください。やりたくない仕事も、意に沿わない仕事も、あなたを磨き強くする力を秘めているからです。

キング牧師:正しいことをするべきタイミングは、いつでも「今」だ。

ネルソン・マンデラ氏(南アフリカ共和国大統領):成功するために大切なのは、どこから始めるのかではなく、どれだけ高く目標を定めるかである。

パブロ・ピカソ氏(画家、彫刻家):できると思えばできる、できないと思えばできない。これは、ゆるぎない絶対的な法則である。

3)私の新人時代の思い出

当時は、医師国家試験は3月後半に行われ合否発表は5月でした。しかし、4月初めには群馬大学第二外科に入局し、医師としての病院勤務が始まりました。医師免許取得までの間、本当は医師見習いだったはずですが、みんな気にしなかった緩い時代です。6月初めからは市中病院の当直バイトに行きました。何の経験もありませんでしたが、先輩の作ってくれた「当直マニュアル(メモ)」と看護師さんの指導を頼りに、冷や汗をかきながら急患対応をしました。現在は研修制度がしっかりしており、当時のような無謀なことはあり得ません。しかし、おかげで度胸だけはつきました。

4)同期に対する配慮

4月初めから1か月以上一緒に働いているので、仲間の意識は強かったです。当時の研修医は薄給であったため、夜間のバイト代は大切でした。バイト代は同期の会計係が全員分を計算して、みんなの収入が均等になるよう配分していました。また、万が一仲間に国試不合格者がでた場合は、合格するまでの間の生活費を仕送りするルールがありました。仲間と助け合う「おたがいさま」の時代です。

おわりに

・徳州新聞(2025年4月14日号)では、グループ病院の入職式の様子が紹介されていました。大規模病院では200名を超える新入職者がいたようです。当院は10名と少数ですが、現在勤務している人達と同様一緒に長く働きたいと思っています。

・最近では早期に退職する新入社員が多いそうで、退職代行の会社もあります。私は新人の頃、入職後3か月で4kg痩せました。その後も勤務病院が変更となるたびに最初の3か月間は痩せました。精神的ストレスのためと思われますが、6か月以降は体重も戻りました。当院の新人の皆さんがまずは最初の半年間を乗り切れるよう、病院全体で応援したいと考えています。

2025年4月27日

石川 進