ようやく陰圧室ができました

当院はCOVID-19の患者収容用として2室を県に届けています。トイレ付きの個室です。しかし、陰圧室ではありませんでした。
陰圧室がないことを理由に当初はPCR陽性患者の受け入れを断っていましたが、県内の状況が逼迫してくるとそんなことを言っている場合ではない、と考えるようになりました。
今年4月、陰圧室がなくてもPCR陽性者(無症状ないし軽症)を受け入れる方向に転換しました。
陽性者が入院すると窓を開けたり扇風機を回したり、およそ前時代的な対応をしてきました。基本は個人用防護服(PPE)の適正使用なのだと思います。基本を守れば、陰圧室でなくても医療者への感染は防げるはずとの考えでした。
しかし、不安はありました。本来、感染症患者は陰圧室に収容すべきです。直接お世話をする看護師の不安を考えれば、やはり陰圧室にすべきだろうと思いました。事務長にそのことを伝えていたところ、昨日、陰圧装置設置の工事が始まり、夕方には病棟のCOVID部屋2室と発熱外来1室が陰圧室に変身しました。わずか半日の作業でした。
事務長によれば県の補助金を活用したとのこと。県に感謝申し上げるとともに、事務部にも御礼申し上げます。

現在、埼玉県でも中等症〜重症のCOVID-19患者の受け入れは限界に近づきつつあります。これ以上増えないことを願うばかりです。