今週、関西にある地方大学の外科の同門会誌が私のもとに届きました。
主任教授は臨床・研究・教育のいずれにも精力的に取り組んでいます。その卓越したリーダーシップで多くの医局員を集め、日本のみならず世界の外科を牽引しています。もちろん、地元の地域医療を疎かにすることはありません。関東では考えられないほどの真の僻地をいくつも支えているのです。
ともかく教室の雰囲気が明るいのです。女性医師が多いのも特徴です。同門会誌をめくるとその明るさ、活発さが手にとるように分かります。主任教授挨拶は、働き方改革に疑問を呈していたのが痛快でした。
ある女性外科医の寄稿が目に留まりました。
長男を度重なる手術の末に亡くし、今は次男を病院付属の保育園に預けながら消化器外科医を続けているという内容です。長男がいないから向かうところのない原動力が出てきて外科医をしていると述べられていました。子供たちに、人にとって命とは?病気とは?という大切なことをたくさん教わっているとも書かれています。家族に支えられ、職場の先輩・同僚に見守られながら仕事ができることを率直に「幸せ」と述べているのが印象的でした。
前向きな気持ちにさせる医局運営があってこそ、その外科のアクティビティは上がるのだということが分かります。同時に、仕事は明るく楽しくするものと得心がいき、私は元気をもらいました。
Y教授、ありがとう。益々のご活躍をお祈りします。