燕の親子

昨日、1ヶ月半ぶりに利根川を渡り、茨城での診療支援をしてきました。
全都道府県の新型コロナ緊急事態宣言が解除されたとは言え、県境の往来は6月19日以降だとの報道がなされていました。
とてもそこまで待てないという患者さんの声があるという急な連絡を受けました。茨城から言えば、埼玉はなお汚染地域とされます。相手病院の院長から特別許可をもらい県境を越えて行きました。

常磐道を降りる友部サービスエリアで朝のドライブの一休みをしました。
休憩所の一角を見ると、燕の巣がありました。人の往来が少なからずあるところです。
こんなところに巣を作るなんて、と思って見るとヒナが何羽か口を開けて賑やかに声を出していました。
愛らしい姿に思わず微笑み、カメラに収めようとシャッターボタンを押した時、親鳥が餌を与えに飛んできました。
その瞬間が写真に残りました。
虫をくわえたヒナはしっかり口を閉じ、餌をもらえなかったヒナは口を大きく開けています。親鳥の目は次に与えるヒナを確認しているようにみえます。

日常診療の中で人間の親子の様々な姿を見ています。
考えさせられること、驚くこと、身につまされること、実に様々な姿を見てきました。
人と燕は違うよ、と思いつつ、親鳥とヒナたちのひたむきな姿に、羨望を禁じ得ませんでした。