茨城がんフォーラム2020〜向井亜紀さんの講演〜

11月1日から3日間、茨城がんフォーラム2020が公開されます(9/27のブログ参照)。
第1部の私の講演は10月4日にビデオ収録され、その動画を先日レビューしました。素人の悲しさで自分の講演の出来はいまひとつでしたが、やり直しが効かないためこのまま放映となります。

第2部は向井亜紀さんのお話です。私自身は収録の場におらず、昨日、茨城県庁のご配慮で事前に向井さんの講演ビデオを視聴させてもらいました。原稿もスライドもなしの約1時間の講演でした。

ご出身は今のさいたま市指扇。お父様は耳鼻咽喉科を開業されていたとのこと。また、ご自身、生物農芸学科に在籍されていたとのこと。がんや感染症について確かな知識をお持ちでした。

講演内容は「素晴らしい」の一言に尽きます。
がんを体験されたというだけでなく、その体験を自分のため、周りのため、あとに続く人たちのため、熱いメッセージを送ってくださっています。

彼女の言葉をメモしました。
「36歳のとき赤ちゃんができた。エコーで子宮の中に丸い袋が写っていた。赤ちゃんは見えない。お医者さんから『膜の中に赤ちゃんがいるのですよ、亜紀ちゃんはお母さんになりました。未来を作ってください』。そう言われた直後に子宮頸がんが見つかった」。
「子宮頸部をレーザーで取ったけど取りきれなかった。赤ちゃんの入っているところを残してギリギリで切り取っても取りきれなかった」。
「鬱(うつ)になった」、「お腹の中がカビだらけになった」、「腎臓を取ることになった」、「人工血管を入れた」、「S状結腸がんを患った」、「手術は18回受けた」。

向井亜紀さんはそれでも、希望を見つけていきました。
「表面の1mmのシミではなく、頑張っている自分の内側が愛おしい」、「やりたいことをノートに書こう」、「自分のスクリーンに大好きな人を写す。つらいとき、大好きなイメージを浮かべる。そうすれば大丈夫」。最後は涙を流されました。

医師がどんなに頑張ってもこうした言葉には敵いません。

向井亜紀さんの講演は、著作権の関係で残念ながら申込者以外は視聴できません。向井さんによれば、コロナの影響で今年の講演はすべてキャンセルになっていて、唯一、茨城県が招いてくれたとのこと。コロナがおさまれば講演活動を再開されると思います。今回視聴できないかたは、ぜひ機会をとらえて向井亜紀さんのお話を聞いてみてください。

追伸

茨城県の計らいで「茨城がんフォーラム2020」への参加申込*の締め切りが当初の10月20日から10月30日昼12:00に延長されました。関心のあるかたはぜひ応募ください。

 

*https://s-kantan.jp/pref-ibaraki-u/offer/userLoginDispNon.action?tempSeq=15902&accessFrom=