家庭でできる応急処置

2026年523日に行われた公開医学講座で「家庭でできる応急処置」をテーマに講演させていただきました。いくつかをご紹介させて頂きます。

 

①出血をしたとき

まずガーゼやハンカチを使って直接圧迫止血をします(ティッシュは使わないでください)。
可能であれば圧迫したまま傷口を心臓より高くしましょう。圧迫しても出血が止まらない場合や包丁など刃物が刺さってしまった場合には迷わず救急車を呼んでください。
頭の怪我では、表面の出血は止まっていても脳内に出血している恐れがあるので、症状がなくても必ず病院を受診しましょう。

 

②鼻血がでたとき

鼻の穴を塞ぐイメージで小鼻をしっかり持ちます。上を向くことで血液が鼻から口へ流れてしまうため下を向きます。もし口の中に血液が流れても飲み込まずに吐き出すことが大切です。

10~15分ほど圧迫しても止まらない場合は、鼻の奥の血管から出血している可能性が高いので、急いで病院(可能ならば耳鼻科)へ行きましょう。

③火傷をしたとき

20~30分かけて水でしっかり冷やします。氷を直接あてると傷を悪化させるのでやらないでください。服の上から火傷した場合には無理に脱がずに服の上から水をかけましょう。水ぶくれは傷を守る役割をしているので原則潰さないでください。広範囲の火傷では救急車を呼びましょう。

④動物に咬まれたとき

5分以上かけて石鹸と水でしっかり洗い流します(感染予防が1番大切です)。出血していた場合には圧迫止血をします。傷は小さくても歯が深くまで届いている可能性もあるので、放置せずに病院を受診しましょう。

⑤蜂に刺されたとき

針が残っている場合は、可能ならばピンセットなどを使って抜きます。刺された部位をつまみながら洗うことはハチ毒をだすのに効果的です。そのあと冷やします。

蜂の場合アナフィラキシー(急性のアレルギー症状)に注意が必要です。症状は呼吸苦・湿疹・吐き気などがあります。刺された後に体調が悪くなった場合には急いで救急車を呼びましょう。


⑥食べ物が詰まったとき

チョークサイン:窒息しているときに自分喉をつかむ世界共通の「助けて」のサインです。

【意識がある場合】まずは咳込みをしてもらいます。これが1番有効です。
咳込みが難しい場合には、背部叩打法(左)や腹部突き上げ法(右)を行います。
腹部突き上げ法は後ろから片手を握りこぶしでお臍にあてて反対の手で包むように持ってそのまま上に引き上げます。ただし妊婦さんや乳児には禁忌となっているので覚えておきましょう。

【意識がない場合】すぐに心臓マッサージを開始します。

 

~心臓マッサージの方法~

心臓マッサージには強く・早く・絶え間なくという言葉があります。

・強く(胸の真ん中を5㎝以上沈むように垂直に押す)
・早く(1分間に100120回のペース)
・絶え間なく(中断時間は10秒以内)

これが効果のある心臓マッサージとなります。

 

~救急時の電話相談~

病院に行くべきかまたは救急車を呼ぶべきかなど迷ったときは#7119を活用しましょう

~終わりに~

何かあったときには不安な気持ちになると思いますが、対処法を知っておくことで少しでもその不安を和らげることに役立てて頂けたら幸いです。焦らず行動することが大切です。

 

2026年64日 中根  賢悟