新型コロナ・7月情報(院長)

7月は熱中症疑いでの救急搬送も多く、その中に新型コロナ感染の方が混じっていました。初期対応の時点で注意が必要でしたが、幸い院内感染は発生しませんでした。
今回は7月の感染状況、当院での対応および埼玉県での救急搬送状況に関して記載します。

1)2023年7月の感染発生状況

①発生状況(定点把握)

5月8日の5類移行後、全国的に感染者数の増加がみられています。
今回は、各月下旬の数値を比較してみました。
埼玉県は概ね全国平均と同様です。沖縄は若干ですが減少しました。

     5/22-28  6/19-25  7/17-23

全国     3.63     6.13         13.91

東京     3.96        6.22         9.35

埼玉     4.29        7.18         11.98

沖縄    10.35       39.5       22.43

※定点把握とは:全国の約5000(埼玉県は261)の医療機関からの週1回の報告をもとに算出した1医療機関当たりの平均患者数です。

②当院での新型コロナ検査陽性件数

5月8日以降は、原則として症状(発熱、肺炎など)のある方のみに検査を行っています。7月の陽性率は6月と同じく34%で依然高い状態が続いています。

陽性数/検査数(陽性率) 

           6月                7月

抗原検査             13/25 (52%)      7/30(23%)                                      

PCR検査(迅速)  37/113 (33%)     53/141(36%)

PCR検査(精密)     6/29  (21%)      8/28 (29%)

   合計                 56/167 (34%)     68/199(34%)

※コロナ検査陽性率(合計)は4月が8.6%(13/151)、5月が18% (25/139)でした。

※インフルエンザ検査(7月)では、25例中1例(4%)のみが陽性でした。

③当院での新型コロナ感染状況

6月後半に入院病棟の1室で感染が発生し、5名(患者4名、看護師1名)が陽性となりましたが、全員軽快しました。7月は院内感染はみられませんでした。

④当院での新型コロナ病床入院患者数(2023年)

2月以降は入院患者数が減少していましたが、6月より増加傾向となっています。

 1月13名、2月3名、3月1名、                 4月3名、5月1名、6月4名、7月7名

2)当院での対応

現在の対応は5月8日以降と同じです。

1)発熱のある方は一般の患者さんとは離れた場所(発熱外来)で待機、診察を行なっています。

2)新型コロナウィルス検査:原則として症状(発熱、肺炎など)のある方の

 みに実施。※手術患者さんでは、主治医判断により検査を実施しています。

3)面会許可:少人数、短時間を原則としています(要電話予約)

4)感染対応入院病床:旧コロナ病床(感染対応の空調設備あり)の一部をそのまま維持し、感染判明もしくは疑われる患者さんの隔離を継続します。

3)コロナ患者の救急搬送状況(埼玉県)

※コロナ患者受入れ状況に関する情報共有会(令和5年7月26日)より

1週間の搬送件数(5-7月の下旬を比較)

     搬送総数   コロナ陽性

5/22-28         5914         77 (1.3%)

6/19-25    6361      124 (1.9%) 

7/17-23    7807           236 (3.0%)

※直近1週間の状況(236例)

・年齢構成:80歳以上が最多で、60歳以上が半数(56%)を占めています。

(80歳以上が35%、70代が14%、60台が7%) 

・重症度 :重症5%、中等症36%、軽症59%

まとめ

新型コロナ感染症では以前は肺炎による咳を訴える方が多数でしたが、最近では典型的な肺炎は殆ど見られません。そのため初期症状は熱中症と殆ど同じで、発熱、倦怠感、頭痛などです。唯一、コロナ感染の方では咽頭痛があるように感じていますが、いわゆる夏かぜとの判別は困難です。ウィルスの変異により重症例は減りましたが、感染力が強いため今後も発生が継続すると考えられます。

当院では、発熱患者さんへの初期診療を初めとして、細心の注意をもって新型コロナ感染への対応に努めていきます。

2023年8月2日 石川 進